頭部の脱毛が起きるとよく言われています。
そう聞くと、男性ホルモンが多いとハゲやすい・・・と
思いがちですが、実は男性ホルモンの多さが原因ではありません。
男性ホルモンと男性型脱毛との関係は
古代ギリシャ時代から考察されてきたんだそうです。
様々な研究をし、
脱毛しやすい前側や頭頂部に脱毛しにくい横部分の皮膚を移植してみたところ、
脱毛はなかったとのこと。
これにより脱毛が起こってしまう場所は
決まっているということになりますね。
また、男性ホルモンだけで脱毛が起こってしまうわけではありません。
では他に何が関与するのかというと、「遺伝」のようです。
男性型脱毛とは、男性ホルモンが多いから・・・という理由で起こるのではなく、
毛髪を作る役割をする毛乳頭の細胞内にある、
男性ホルモンを受け入れるレセプター(受容体)という部分、
ここに男性ホルモンが結びつくことにより、毛の成長を弱めてしまうのだそうです。
レセプターの感受性の強さは人それぞれで、さらにその部位によっても強さは違うとか。
なので頭頂部のレセプターの感受性が強ければ、頭頂部の脱毛につながり、
おでこの生え際部分が強ければ、前面が脱毛してくるというわけですね。

最近はホルモンの乱れの影響で、
女性でも脱毛する人が増えてきているとか。
しかし、女性でハゲてしまう人がほとんどいないのは、
たとえ毛乳頭がレセプターをもっていても、
男性ホルモンが少ないので起こらないわけです。
また、男性ホルモンが多いからなるということではなく、
男性ホルモンの中でも、5α−ジヒドロテストステロンというものが
原因となっています。
これは毛乳頭や皮脂腺に存在する5α−リダクターゼという酵素が、
男性の睾丸で作られるテストステロンを還元させ、
5α−DHA(5α−ジヒドロテストステロン)が出来てしまうわけです。

これには強力な脱毛作用があるのだそう・・・。
レセプターに結びつくと、毛母細胞の細胞分裂を邪魔し、
毛母が弱っていってしまいます。
また皮脂腺に結びついた場合は、過剰な皮脂を分泌させることになるとか。
なので、男性ホルモンが多いからハゲるではなく、
遺伝の体質において、さきほど出てきた
毛乳頭や皮脂腺に存在する5α−リダクターゼがどれほど多く
生成されるか・・・ということなんですね。

自分の毛を1本抜いてみて、その形で男性型脱毛かどうかチェックする方法が
こちらのサイトに掲載されています。
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